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リンカーン/秘密の書(映画)

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今回の記事は『リンカーン/秘密の書』(2012年、監督:ティムール・ベクマンベトフ)です。
あのリンカーン大統領がヴァンパイア・ハンターだったという突拍子のない設定で描かれる歴史改変・ダーク・アクション・ファンタジー。
監督は『ウォンテッド』のティムール・ベクマンベトフ、製作にはティム・バートンが名を連ねています。

■内容紹介 ※goo映画より
幼い頃に母を亡くしたエイブラハム・リンカーンは、母を殺した男の正体ががヴァンパイアだったという事を知る。
母の復讐を果たすためヴァンパイア・ハンターとなったリンカーンは、夜な夜なヴァンパイアと戦っていた。
しかし、ヴァンパイアの食料として奴隷が売り買いされている事を知り、奴隷制度を廃止するために政治家になった。
やがて大統領まで上りつめた彼は、ヴァンパイアを滅ぼすため、南北戦争を開戦を決意するが…。

昼は大統領
夜はハンター

あの大統領には、
若き日から挑み続けた
誰も知らない戦いがあった――。

リンカーン/秘密の書

リンカーン/秘密の書

リンカーン/秘密の書

■感想
鑑賞前のイメージとしてはもの凄くB級映画っぽい予感しかなく、実際紛れもなくB級映画だったのだけれど、けっこう面白かった。
2012年、最もぶっ飛んだ設定のもと作られたであろうエンタメ映画です。

しかしこの映画を面白く感じさせた最大の要因は設定のぶっ飛び具合ではない。
意外にもドラマ面がしっかりしている点が映画を予想外に面白くしていた。
内容が空っぽでは決してなく、物語にはそれなりの重さを感じます。

同業のヴァンパイアハンターで師匠でもあるヘンリーとは違う道を歩み、政治家として自身の信念のもとで仲間とともにヴァンパイアと戦うリンカーン大統領の物語は良かった。
ちょっと悲しい運命を背負ってるヘンリーもけっこう好きかも。

忘れがたきはやはり後半の「government of the people, by the people, for the people(人民の人民による人民のための政治)」かな。
超有名なこのリンカーン大統領の演説。実際この映画はこのセリフが聞きたくて観に行ったようなもの。アクセントのつけ方といい、確かに人民を魅了する演説だなと感じる。

アクションシーンの見せ方は、『ウォンテッド』でスタイリッシュに魅せた監督らしく独特のセンスがあって面白くはあるのですが、ちょっとイマイチ。ここぞというシーンがけっこう微妙だ。迫力はある気はするのだけれど、何かが違う。

真面目にリンカーン大統領の史実のドラマを観たいという方にはオススメできませんが、エンタメ映画を楽しみたいという方にはオススメできる映画です。リンカーン=ヴァンパイアハンターという突拍子のない設定に興ざめさえしなければそこそこはまる映画です。

■登場人物ちょいメモ
エイブラハム・リンカーン(ベンジャミン・ウォーカー)
…主人公。貧しい開拓農民の生まれで幼い頃に最愛の母を失う。その母の命を奪った復讐の相手が闇の勢力=ヴァンパイアだと知った彼は、ヴァンパイアハンターであるヘンリーのもとで修行を積む。
しかしその後リンカーンはヘンリーとは道を違え、政治家としてヴァンパイアとの戦いに勝つ道を歩む。

ヘンリー・スタージス(ドミニク・クーパー)
…経験豊富なヴァンパイアハンター。ひょうひょうとした印象もあり変わり者。しかしその実、ヴァンパイアに強烈な復讐心を抱く。
同じくヴァンパイアに復讐心を抱くリンカーンに素養を見出し、彼にヴァンパイアと戦う術《すべ》を教える。
隠された悲しい秘密を胸に戦う、切ない復讐者。
「不測の事態に備えろ」このセリフが終盤のストーリーに効いてます。

ウィル・ジョンソン(アンソニー・マッキー)
…リンカーンが少年時代に仲良くなった黒人の男の子。農園の経営者に殴られている所に止めに入ってくれたリンカーンに恩義を感じている。
大人になりリンカーンと再開した後は、リンカーンを政治家としてもヴァンパイアハンターとしてもサポートする。

ジョシュア・スピード(ジミ・シンプソン)
…若き日のリンカーンの下宿先の雑貨屋を工面した農園主および不動産投資家。リンカーンの政治家としての才能を見出した彼は、親友となり理解者となっていく。映画では少し不穏な印象を何故か持っている。
なお史実に実在する人物なのでちょっと調べてみるのも面白い。

メアリー・トッド・リンカーン(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)
…スピードの雑貨屋でリンカーンが出会った女性。後にリンカーンを支える妻となる人。

ジャック・バーツ(マートン・ソーカス)
…リンカーンの母親を殺した経営者。その正体は強大な力を持つヴァンパイアであった。
リンカーン vs ヴァンパイアver.バーツのシーンを、ホラーシーンと取るか、コメディシーンと取るかはご自由に。
ちょっといろいろとしぶとい男。これがゾンビか!…じゃなくヴァンパイアか!

アダム(ルーファス・シーウェル)
…ヴァンパイアたちのボス的な存在。ヘンリーとは浅からぬ因縁を持つ。
燃え盛る橋を蹴り(!)で道を開きつつ進むシーン、ちょっと笑えた。なにこのワイルドさ。
この映画の演出陣は、ヴァンパイアとの戦いシーンで観客を怖がらせるつもりないでしょ。

■予告編


映画データ 題名 リンカーン/秘密の書 製作年/製作国 2012年/アメリカ ジャンル アクション/ファンタジー/ホラー 監督 ティムール・ベクマンベトフ 出演者 ベンジャミン・ウォーカー
ドミニク・クーパー
アンソニー・マッキー
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
ルーファス・シーウェル
マートン・ソーカス
ジミ・シンプソン
ジョゼフ・マウル
ロビン・マクリーヴィー
エリン・ワッソン
ジョン・ロスマン
キャメロン・M・ブラウン
アラン・テュディック、他 メモ・特記 PG12指定
原作:セス・グレアム=スミス
製作:ティム・バートン、他 おすすめ度★★★★(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒リンカーン/秘密の書 - goo 映画

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